19th Club アコースティックライブ
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第1回 19th Club in 守谷< プログラム文章>


2005年アコースティックライブ・プログラムに載せた文章です。
とっても大切にしている内容です。
ぜひご一読下さいね。
19世紀の主要都市には必ず有名なサロンがあり、そこへ表現者達(ダンサー・画家・詩人・役者・小説家・芸人・音楽家など有名無名を問わず)が市民を交えて集まっていました。ちょうど今でいうライブハウスのようなものです。社交の場であり、表現の場でした。飲食を楽しみながら自由に表現をしていました。
そしてどの町にもサロンや地元ホールで人気を獲得した魅力ある「オラが町の大スター」が存在していました。
評判を聞いて隣町のサロンから招待があり、隣町でも人気者になる。
=やがて出入りするサロンやホールが各地に増え、全国区の人気になり時代を代表する巨匠になっていく。
19世紀の表現者達は地元サロンを活動拠点(ホームグラウンド)に成長していったのです。ちょうど現代で言うと、インディーズで活動し、ライブハウスを回り、ファンをつかんでメジャーデビューするようなものです。そんな形で多くの芸術家達がサロンから巣立っていきました。
サロンでは専門家にも一般人にも受け入れてもらえないと人気は出ませんでした。演奏家に一番要求されたのは「客観的な正確さ」「特別な解釈」ではなく、「熱狂的で魅力的な表現」でした。
その結果リストのように超絶技巧で圧倒する天才や、時代は少しずれますが、パハマンのように自分で解説しながら曲の原形がわからないほどに即興的に変奏する名人や、パデレフスキーのように現代の音大のどこにも受かりそうもないようなテクニックのないミスだらけの巨匠等、実に多種多様な演奏家達をサロンは生み出しました。
現代と違い、19世紀の演奏家はとてもバラエティーに富んでいましたが、共通項がありました。それは「ああ、あの人だ。」とはっきり言える魅力(ロマンティシズム)を持っていたことです。
20世紀に入り、大ホールができ、コンテストがはじまり、録音も盛んになると、19世紀の行き過ぎた自由を反省する風潮が出てきます。「新即物主義」や「原典尊重主義」が台頭し、しだいに「現代奏法=客観的で正確でクールな演奏」が主流になっていきました。
20世紀は「クラシック=再生芸術=演奏家は楽譜に忠実な再生装置である。」という考え方が主流でした。それは確かに古典を守っていく上で必要なスタイルですし、研究や学習課程では特に重要な態度です。
しかし、巨匠ホロヴィッツはこう言います。「演奏、その瞬間は再創造である。」「古典主義、ロマン主義、評論家には便利な言葉だが、全ての音楽は本質的にロマンティック(熱狂的)である。」(ホロヴィッツアットホーム、ライナーノーツより)
19th Clubでは、技術や解釈より、忘れられた「ロマンティズム=熱意=音の向こうから、その人自身が見えるような表現」を尊重していきたいと思います。
地域に密着し、様々なスタイルを受け入れ、参加者のみなさんがそれぞれの立場で「その時の自分が感じるベストの表現」を自由にできる。いろんなキャラクターが集まり、何か「熱さ」を感じさせるライブ。 そんなコンサートを時間がかかっても作り上げたいのです。19世紀のサロンのように。
表現する事や、鑑賞する事が、皆さんにとってもっともっと自由で楽しいものになるように、19th Clubを今後もゆっくり育んでいきたいと思っております。
2005年12月4日 スタッフ一同
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